〜日常感じた幸せのおすそ分け〜

「人生100年時代」を見据え、上場企業早期退職者半年で昨年の倍!

2019/09/25
 

巷では100年時代へ突入と言われている今日この頃。
新聞やテレビでも頻繁に取り上げられていて、目や耳にすることが多くなってきている。

それだけ老後が長生き出来るが、生活に対する不安を抱えている人達が多いということである。

上場企業で早期希望退職者を募集したところ、今年に入って半年で去年の倍である結果となった。
早期退職者がなぜこれほどまでに増えたのか、理由についてみていきたい。

 

 

中高年でも転職が有利になってきた時代

少し前までは中高年の転職は難しいとされてきたが、新たな事業を開発する企業(スタートアップ企業)への転職や引き合いも多く、今までの常識が崩れ始まっている。

 

総務省の調査では、2018年の1年間で募集をした上場企業が、2019年1〜6月には上場企業の17社が合計で約8200人の早期退職者を発表し、半期で2018年を上回った。

調査会社の商工リサーチによると、2019年1〜6月に上場企業が募集を発表した早期退職者数は2018年の年間(12社、4126人)の人数の約2倍になった。

7月以降もこのペースなら2019年は1万人超えとなりそうだ。

人手不足にもかかわらず、大企業で定年前の退職者を募る早期退職者が増えていて、企業側としては、業績が好調なうちに人員を適正化して事業の進化のために備える動きも目立つ。

それとは反対に応募者側も人生100年時代をにらみ、人生の早期に再設計の見直しに動く中高年も増えている。

 

 

リストラ型から先行実施型へ

今回の募集は、主に45歳以上のサラリーマンを対象に行われたが、電機系は経営再建や経営不振による人員削減が目的だったが、製薬系は違うようだ。

なかには2期連続の過去最高を達成したばかりの企業のサラリーマンは、デジタル化で環境の変化が大きくなかなか対応できない辛さもあり、従来の専門性や技術で競争に勝つことは困難であると考えている人も多く、将来への危機感や不安感を抱いているようだ。
そういった社員の心境もくみ取って、希望者に退職金と特別加算金を支給し、再就職の支援も行っている。

東京商工リサーチは、最近の希望退職について従来のリストラ型から「先行実施型」が増えていると見ている。
成長分野へ事業転換するために余裕のあるうちに人員構成の見直しを進めるといった考え方のようで、バブル世代や団塊ジュニア世代を削り、若手を増やして新分野の技能を育てるという狙いのようだ。

 

 

若手の人材も不足している

45歳以上の世代が多くの企業でボリュームコストになっている一方で、若手の人材不足と答えている企業も多い。

右肩上がりの増収増益を見込んでいる企業でも、今後のデジタル化へ向けて組織の若返りを進め45歳以上の約300人が3月末までに早期退職に至った。

新卒の採用も例年の人員の2.5倍に増やし、初任給も上げた若い人材確保に企業全体で力を入れている。
更に、20〜30代の給与ベースも引き上げ、若手を増やして新分野の技能を育てる狙いだ。

今後の会社の存続とデジタル化への対応が若手には当たり前の時代で育ってきているので、年功序列で賃金の負担が大きく社内全体高齢化になる事を回避し、若手の人材確保にも企業としては非常に大切な今後の企業の進化が問われているようだ。

 

 

年功序列型の賃金制度の見直し

大手企業の社長100人へのアンケートで、約半数以上が年功序列型の賃金制度を見直すと回答し、業績が良く余裕のあるうちに退職金などを上積みして中高年の転職を促すことによって賃金制度の根本的な見直しに繋げようと考えている。

更には、人員を適正化して事業環境の変化に備える動きも目立つ。

年功序列型の賃金では、50代前半までの平均月収は50〜53万円、40代後半は46〜48万円と高く、中高年の賃金も企業側としては負担が大きく、頭を悩ませている問題点となっている。

 

 

業績が好調でも早めに新天地でのキャリアを

早期退職を希望する側としては今まで中高年の転職は難しいとされてきたが、スタートアップ企業の引き合いも多く過去の常識が崩れつつあるようで、退職希望者には他の企業へ移りやすい時代となっている。

企業が年功序列型から成果主義型にシフトする中、上場企業で40代で課長になる人は10年前に比べて2割減ったことも肌で感じることが多く、今後会社での自分の先が見えてしまいモチベーションを持って働くために、早期退職で新天地で働きたいと考える人が多いのではと分析をしている。

 

 

まとめ

今までは、終身雇用、年功序列とサラリーマンとなれば定年を迎えるまで働くことができ、老後も安心して暮らせることが約束された時代は、今となってはもう昔の話に過ぎない。

今般、デジタル化が進み紙ベースで仕事を行ってきた世代とのギャップと、世の中の情報の処理化についていけない年齢となってしまった世代は、常にに不安を抱えていることは確かなようだ。

しかし、家族を持つ一家の大黒柱としては、まだまだ子供達にも教育費がかかり、住宅のローンも重くのしかかっている。
だが、一人の人間として自分の人生を考えた時に、新しい環境で新たにキャリアを積んで働きたいと考えるのも非常に理解出来る。

生活に縛られて働くのではなく、いつまでも若々しく元気に歳を重ねていければ幸せであるとは考えるが、その第一歩が早期退職であれば良いと願う。

 

 

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