睡眠と肌に良いとされるゴールデンタイム22時〜2時は嘘だった!その根拠とは?

「美しい肌を作るには、夜の10時〜夜中の2時までの間が肌のターンオーバーには大切な時間帯だから、この時間はきちんとベットに入って睡眠を取っていなければ肌荒れや老化を促進してしまう」ということをよく言われていました。
しかし実はこの説は間違いだったということが明らかになりました。
今回は美しい肌を作るためのゴールデンタイムの時間帯について詳しく調べてみました。
目次
睡眠と肌に良いとされる成長ホルモンと肌の関係
成長ホルモンが分泌されるのは、最初の深いノンレム睡眠の時です。
眠りに入っていくと体内からは大量の成長ホルモンやメラニンなどが分泌されます。その成長ホルモンやメラニンなどの分泌は、人が眠りについてから盛んに行われますが、成長ホルモンなどの分泌は寝ている間中一定の量ではありません。
体の発育などに欠かすことができない成長ホルモンは、壊れてしまった細胞などを修復したり新陳代謝などを促進する働きがありますので、育ち盛りのお子さんや、女性が気にする美容には欠かせない肌のターンオーバーにも大きく影響するホルモンです。
睡眠のゴールデンタイムと言われた22時〜2時の根拠
「22時〜2時の間は、美容のための成長ホルモンが集中的に分泌される時間帯ですので、その時間には睡眠を取りましょう」と言われていました。今までそういった認識でいる人が大半だったと思います。
しかしこの「睡眠のゴールデンタイム」の22時〜2時という時間帯の間違った認識が広まってしまい、本当の意味を理解している人が少ないのが現状です。
それではなぜ22時〜2時という時間帯が広まったのでしょうか。それは一昔前の日本人の就寝時間が平均22時頃であったということから、成長ホルモンが分泌されるタイミング(就寝から3〜4時間)が、ゴールデンタイムと言われる時間帯に重なったことからだと推測されます。
しかし現代社会では、サラリーマンであれば通勤時間の長さ、残業、飲み会、主婦は家事・育児など、更に子供達は塾や習い事など、昔と違って就寝時間を遅くしてしまう要因がたくさんあります。
また、コンビニなど24時間営業店舗をはじめ、工場などで働く夜勤やシフト勤務、医療現場で働く朝出社して夜に帰るといった仕事ではない職種も増えたので、22時〜2時に寝るということは現代社会において、現実的ではないといった人もいます。
睡眠と肌に良いとされる睡眠時間は6時間以上
成長ホルモンが分泌されるのは、最初の深いノンレム睡眠の時である話は既にしてますが、この深いノンレム睡眠は、質の良い睡眠とも関わりがあります。
睡眠には、脳も体も休んでいるノンレム睡眠と、体は動かないけど脳は活発に動いているレム睡眠の2つの状態があり、質の良い睡眠を取ることとは深いノンレム睡眠をとることなのです。
睡眠に入ってから1~2時間後にこの深いノンレム睡眠を迎えますが、これが一つのサイクルとして繰り返されますので、時間が経つごとに覚醒へ向けて眠りは徐々に浅くなっていきます。
したがって最初の1~2時間を逃すと、その後の深いノンレム睡眠に入ることができず、睡眠の質が悪くなってしまいます。
ノンレム睡眠とレム睡眠は、一度の睡眠で4~5回繰り返すのが理想的と言われていますので、それにはやはり6時間以上のある程度の睡眠時間が必要なのです。
睡眠に入ってから3〜4時間が肌には良い
やはり成長ホルモンが分泌されるタイミング(就寝から3〜4時間)が良いとされています。
寝る時間を何時、と決めることは現代社会ではなかなか不可能ですので、かえってストレスを抱えてしまう事にもなりかねません。寝る時間を決めるといったことを心がけるよりも、「睡眠開始の3時間を、途切れなくぐっすり眠ること」を意識することで、成長ホルモンの分泌を促すことができます。
更に、眠りについたとしても血糖値が高い状態では成長ホルモンは分泌されません。
眠りはじめの3時間を血糖値が下がった状態の良質な眠りにすることも大切ですので、寝る前3時間以上前に夕飯を済ませておくことも大切な事になってきます。
そして良い睡眠をとる環境づくりとして、寝具やパジャマを変えたり、温度や湿度に気を配ったりることで、睡眠開始の3時間をぐっすり眠ることができます。
まとめ
今までの間違った認識だったということが分かりましたので、これからの睡眠に大切な時間帯を知ることが出来ました。
・肌にも良いとされる成長ホルモンが分泌されるのは、最初の深いノンレム睡眠の時
・就寝から3〜4時間が、ゴールデンタイム
・最初の1~2時間を逃すと深いノンレム睡眠に入ることができず、睡眠の質が悪くなる
・眠りについたとしても血糖値が高い状態では成長ホルモンは分泌されない
・寝る前3時間以上前に夕飯を済ませておく
などといったことがありました。
しかし、睡眠はあくまでも健康や美容を実現する要素のひとつにしか過ぎませんので、日頃から睡眠だけではなく、食事や運動、ストレスや疲労との付き合い方などを、総合的に考えて生活習慣に落とし込んでいく必要があります。
ストレスが多い現代社会で、質の良い睡眠を心掛けて、健康な毎日を過ごしましょう。